『待てない』方々
今日の新聞でヤマト運輸が
『即日配送撤退も』
という記事が掲載されていました。
ネット通販が盛んになり、運送会社の取り扱い数が爆発的に増えています。amazonに至ってはamazon primeで即日配送サービスを行っていて、これによる負担は運送会社にはキツイ様子です。
基本的に私はヤマト運輸の考えには大賛成です。人口減でただでさえトラックドライバーが少なくなっているのに、取り扱い数は増えていて、なお単価が下がっている現状を考えたら、運送会社の存続のためには『親切すぎるサービス』はなるべく控えた方がいいと思うのです。
もともと、即日配送にしなくてはいけないほど急な配達物ってどれくらいあるのだろうか?とも考えてしまいます。あまりにそのように『すぐに、すぐに』という考えがはびこってしまうと、
『待つことは悪』
みたいな風潮になってしまって、あまりよくないことだと思います。
病院でも同じことが言えます。外来でちょっとでも待たせると烈火のごとく怒る方がいます。
『こんなに調子が悪いのに、待たせるなんてひどい病院だ。』とかね。わずか15分も待っていないのに。
誰もが調子悪いから病院に来ているのであって、あなただけが特別じゃないんですけど。本当に調子悪い場合はそんなクレームを入れる余裕すらないです。
われわれ医療者はすぐにでも処置しなければいけない方を先に行った処置します。何事も優先順位があるのです。そのためには申し訳ないのですが、余裕がある方には待っていただきたいと思うのです。
世の中は便利になっています。いいことだと思いますが、便利になるが故に自分の思う通りにならないと我慢ができなくなります。そのため『待つこと』とか『耐えること』ができなくて、ギスギスした世の中になってしまっているような気がします。
もう少しのんびりと心の余裕がある生活を心がけたいものです。