『リハビリテーション』とは?②
『リハビリテーション』の語源って知っていますか?
ラテン語でre(再び)+habilis(適した)が語源で、『再び適した状態になること』とか『本来あるべき状態への回復』という意味です。
病気や怪我などで動けない、食べられない、話せない、いろいろな判断ができなくなった、、、などなどの障害がでた時に『元に戻れるようにすること』を『リハビリテーション』と捉えている方がほとんどだと思います。実際、それが理想ですし、軽度の病気や怪我で起こる障害はそれが実現する可能性が高いです。
初めて『元どおりにする』と言う意味での『リハビリテーション』という概念に違和感を感じたのは医者になって4年目の時に、障害者施設に勤務した時のことでした。
その施設には先天的に脳のダメージを受け、身体的精神的障害を受けた『脳性麻痺』の方や先天的に脊椎脊髄の発生異常にて両下肢の麻痺や排泄の障害を来している『二分脊椎』の方や先天的に骨が弱く、すぐに骨折を来して身体中の変形を来してしまう『骨形成不全症』の方がたくさんいました。
それではそのような先天的な障害をもたれた方が、『リハビリテーション』でいわゆる普通に過ごしている『健常人』と同じように歩けたり、身の回りのことができるか?と言われたら、それは不可能なことなのです。
それでは、彼らに対して我々ができることはなんなのか?そして彼らの希望と現実的に彼らができることを計算した上で何を実現できるだろう?実現させるために、どうアプローチすればいいだろうか?と考えるのが、『リハビリテーション』だと思うのです。
それには
道具の工夫?
人的な介入?
本人の強い意志?
『リハビリテーション』は決して『訓練』や『練習』や『療法』だけではないことを知ってほしいし、
『完全に元に戻すためのもの』ではないことをわかっていただきたいと思うのです。