リハドクターKのたわごと

医学医療への雑感を書き記します

医師の出世

またもや久しぶりのブログとなりました。約3ヶ月ぶりです。時々メールにアクセス解析の結果が送られてきて、過去の私のブログを読んでいる方が何人かいるようで、ちょっとうれしかったりします。

 

この3ヶ月、仕事も忙しかったのですが、大学院を卒業するための英語論文作成をしていました。私は現在、社会人大学院生の8年生。すでに4年留年しています。無駄にした授業料は約200万円。車が買えちゃいますね。

 

さすがに次の3月までに卒業しないと退学になるので、腹をくくって仕事以外はなるべく論文作成に力を入れていました。

 

8年前に何を血迷ったか、大学院に入学しました。4年で卒業しようと力を入れていたのですが、自分の病気やら仕事やらで思うように進まず、そのうちサボりぐせがつき、すっかり大学院生だということすら忘れていました。

 

このまま退学でもいいかなぁとは思ったのですが、やはり『医学博士』の身分くらいは取っておこうとふと思い、今に至っています。

 

ようやく英語論文が形になり、現在専門誌に投稿しました。これが雑誌に受理(アクセプト)されれば、あとは大学院の審査を受けて、その審査が通れば晴れて大学院卒業、そして医学博士をいただけます。つまりはこの英語論文が雑誌に掲載されることが大前提なのです。

 

元来、私は勉強が苦手。当然ながら論文を書くことは苦手。

 

医者にはいろんかタイプがいます。大きく分けて大学病院などで研究大好きな医者、一般病院で患者を診るのが好きな医者に分かれます。

 

医者にとっての最大の出世は大学病院などで『教授』になることです。その出世のためにはいわゆる『サイエンス』だとか『ネイチャー』とか『ランセット』など有名雑誌に掲載されるような英語論文を書くこと。そうすることで『インパクトファクター』と言うポイントを稼ぐ必要があります。この『インパクトファクター』の点数が高ければ高いほど出世の道が拓けます。

 

どんなに技術がなくて、どんなに手術が下手でも患者を診るのが苦手でも『インパクトファクター』が高ければ出世できます。逆にどんなに技術があっても、手術が神レベルでも、患者かんに大人気でも『インパクトファクター』がない、つまり英語論文を書かない医者は出世はできません。

 

のし上がりたい人は当然ながら患者を診るより研究用のラットを飼育していた方が自分のためになります。患者を診ても診なくても出世には関係ないですからね。

私のような研究より患者を診ていたいほうは出世しません。それは20数年前から諦めています。

 

今回、英語論文を書く機会を無理やり作った感じになりましたが、ある意味いい経験になりました。改めて自分には向いていないことがよくわかりました。自分のこれからの道を再認識したような気がします。

 

まぁ、何はともあれ大学院を卒業して、晴れてのんびりと診療できる日々を待ち望んでいます。

 

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