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リハドクターKのたわごと

医学医療への雑感を書き記します

高齢者、障害者、認知症の方の自動車運転を考える

最近、高齢者、障害者、認知症の方の車の運転による事故のニュースが頻繁に報道されています。

 

高齢者、障害者、認知症の患者さんに毎日接している立場として否応なく、この問題は避けて通れない。

 

私が住む群馬県は全国一の車王国。一家に一台ではなく、一人に一台のレベルで車を保有し、人口一人当たりで所有する車の台数は全国1位である。そして女性ドライバーも多い。

 

当然ながら高齢者のドライバーも多いため、脳梗塞脳出血に罹患したのちに車の運転を希望する方も多い。病気が良くなり、歩けるようになると必ず『車の運転をしてもいいですか?』と質問してくる。

 

今年の3月11日から認知症などか疑われる高齢者の車の運転に関して、医師が公安委員会に『この人は認知症だから運転しちゃだめよ』と言った趣旨の書類を提出する必要がでてきます。義務じゃないけど。なんでもかんでも責任を医者にぶつけるのは?ではないかと思うので憤慨しています。

 

ただ、私の考えからすればやはりHDS-Rが20を切っている、TMT-Bができない方、性格的に攻撃的な方事故を起こしやすいので、車の運転は控えた方がいいと思うし、75歳以上の方で脳卒中の既往がある方はとっさの反射が鈍くなるので高次脳機能障害がなくても車の運転は控えるべきだと思います。

 

自分の父親は75歳なのですが、HDS-R30で身体能力も体力も私並みにあるにも関わらず、ここ最近やはりブレーキ操作がやや遅いのと、左方向の見落としみたいなことが多くて、積極的に車の運転をさせるのが怖いのです。70くらいまでは安心できたのですが、やはり75を超えたあたりから体は確実に衰えてくるものだとつくづく感じます。

 

自分自身も40代後半で長距離運転はかなり疲れるようになりました。目の疲れがひどいのです。

 

いわゆる障害がない状態であってもそれなりに支障がおこるので、何かしら身体的、精神的に支障があれば、さらにリスクは高まり、事故を起こしやすくなってしまいそうなのです。乗りたがる方は事故を自分が起こすはずないと自身たっぷりなので、慎重になれず危険なのです。

 

『そんなこと言ったって、車がなければ何にもできないじゃないか。』と言われる方もいるかもしれませんね。でも本当にそうか?と思います。車の中維持費って思っている以上に高いんですよ。それらをすべて何かしらの交通手段にふりわけるなり、自治体が本気になって方策を考えれば解決することはできるのではないか?と思います。

 

4年前、大学院の倫理の授業で障害者の車の運転の再開に関しての発表をしたことがありますが、4年前と変わらず、センチメンタルに考えて安易に高齢者、障害者、認知症の方に車の運転の再開を安易に許すのは危険だと思います。f:id:bluerevolution3:20170301005200j:image